帯坂

看板

諸元

住所…東京都千代田区九段南4丁目(102-0074)、五番町(102-0076)
読み…おび
形態…
全No.…7
区No.…千7
区分…公道
別名…切通し坂
標識…区設・坂説明タイプ(千A)
由来…伝説・いいつたえ
成立…江戸前期

標識

帯坂
江戸時代の有名な怪談「番町皿屋敷」に登場するお菊が髪を振り乱して帯を引きずりながら通ったという伝説から名付けられたと言われていますが、話の中ではお菊は殺害され井戸に投げ込まれているので、辻褄が合いません。別の説では、お菊ではなく「東海道四谷怪談」のお岩が通ったとも言われており、広く知られた怪談話に由来するという点では一致しています。
また、寛永年間(1624~1643)の外堀普請の後に、市ヶ谷御門へ抜ける道として造成されたため、切通し坂の別名もあります。

つまり

この坂は番町皿屋敷という怪談話の舞台になったという伝説があり、その主人公・お菊が帯を引きずって逃げたといわれていることから帯坂と名付けられた。

注釈

皿屋敷伝説は全国に存在します。井戸等の危ない場所に子供を近づけないために、井戸を恐怖の対象とする怪談を流布することで井戸への転落を防いだともいわれています。
これは「番町皿屋敷」伝説ですが、有名なのは姫路城に「お菊井戸」が残っている「播州皿屋敷」伝説かと思われます。(詳しい内容は管理人が勉強し次第掲載予定)

沿道

この坂の沿道には、ゼンセン会館、自動車会館、日本水道協会本部、日本棋院会館、国立研究開発法人科学技術振興機構・東京本部別館と「会館」や公益系の法人が多く見受けられる珍しい地域です。
ちなみに、ゼンセン会館というのは、UAゼンセン(全国繊維化学食品サービス一般労働組合)の会館。
UAゼンセンは日本最大の組合員を持つ産業別労働組合で、カネボウ、東レ、テルモ、象印、セブン&アイ、イオン、ダイエー、ジョーシン、ビックカメラ、ヤマダ電機、イエローハット、スギ薬局、アカチャンホンポ、帝人、ニチイ、デサント、アシックス、ミズノ、ダスキンなど様々な業種の企業の組合が加盟する労働組合。
自動車会館には貸会議室や全国ハイヤー・タクシー連合会(全タク連)の本部、全日本交通安全協会など自動車関連の一般社団法人が多くテナントが入る。
日本水道協会は、水道の普及とその健全な発達を図るための諸事業を行うことによって、公衆衛生の増進に寄与することを目的として設立された産官学の垣根を越えた協議機関。
日本棋院会館は日本における囲碁の総本山であり、プロの試合で利用する対局室以外にも一般向けの教室や博物館も併設されている
科学技術振興機構は東北本線・川口駅近くの「川口センタービル」に本部を置く、科学技術創出のための研究機関。東京本部は1ブロック南の番町学園通りにある「サイエンスプラザ」に所在。

地図



写真

動画



参考文献(直接的に利用していなくとも、近い内容を掲載しているサイトを紹介している場合もあります。) :坂学会東京23区の坂道千代田区内の坂


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